■麻しん風しん混合(MR)
■接種回数:2回
■対象年齢
第1期:1回。1歳~2歳未満のお子さん
第2期:1回。年長に相当する年齢のお子さん(小学校入学前の1年間)
●麻しんとはどんな病気?
麻しんウイルスの空気感染によって起こります。感染力が強く、予防接種を受けないと、多くの人がかかる病気です。
発熱、せき、鼻汁、目やに、発疹を主症状とします。
最初3~4日間は38℃前後の熱で、一時おさまりかけたかと思うと、また39~40℃の高熱と発疹がでます。
高熱は3~4日で解熱し、次第に発疹も消失します。しばらく色素沈着が残ります。
主な合併症としては、気管支炎、肺炎、中耳炎、脳炎があります。
患者100人中、中耳炎は約7~9人、肺炎は約1~6人に合併します。脳炎は約1000人に1~2人の割合で発生がみられます。
また、亜急性硬化性全脳炎(SSPE)という慢性に経過する脳炎は約10万例に1~2例発生します。
このように予防接種を受けずに麻しんにかかった人は数千人に1人の割合で死亡します。
●風しんとはどんな病気?
風しんウイルスの空気感染によって起こります。潜伏期間は2~3週間です。
軽いかぜ症状ではじまり、発疹、発熱、後頸部リンパ節腫脹などが主症状です。そのほか、眼球結膜の充血もみられます。
発疹も熱も約3日間で治るので「三日ばしか」とも呼ばれることがあります。
合併症として、関節痛、血小板減少性紫斑病、脳炎などが報告されています。
血小板減少性紫斑病は患者3000人に1人、脳炎は患者6000人に1人くらいです。大人になってからかかると重症になります。
妊婦が妊娠早期にかかると、先天性風しん症候群と呼ばれる病気により心臓病、白内障、聴力障害などの障害を持った胎児が生まれる可能性が高くなります。
●ワクチンの副反応
主なものは、発熱と発疹です。
他には注射部位の発赤・腫脹(はれ)、硬結(しこり)などの局所反応、じんましん、リンパ節腫脹、関節痛、熱性けいれんなどがあります。
まれに、アナフィラキシー、血小板減少性紫斑病、脳炎、けいれんなどの副反応が生じる可能性があります。