■四種混合(ジフテリア・百日せき・破傷風・ポリオ混合)
三種混合と不活化ポリオの予防接種をしていない子どもが対象です
四種混合予防接種は三種混合(ジフテリア・破傷風・百日せき)と不活化ポリオが混合となった予防接種です。
原則、三種混合と不活化ポリオを1回も接種していない子どもが対象となりますので、
既にどちらかの予防接種をしている方は、三種混合と不活化ポリオを接種してください。
●ジフテリアとはどんな病気?
ジフテリア菌の飛沫感染で起こります。ジフテリアは感染しても10%程度の人に症状が出るだけで、残りの人は症状がでない
保菌者となり、その人を通じて感染することもあります。
感染は主にのどですが、鼻にも感染します。症状は高熱、のどの痛み、犬吠様のせき、嘔吐などで、偽膜と呼ばれる膜ができて
窒息死することもあります。発病2~3週間後には菌の出す毒素によって心筋障害や神経麻痺を起こすことがあるため注意が必要です。
●百日せきとはどんな病気?
百日せき菌の飛沫感染で起こります。普通のかぜのような症状ではじまります。続いてせきがひどくなり、顔を真っ赤にして連続的に
せき込むようになります。せきのあと急に息を吸い込むので、笛を吹くような音が出ます。熱は通常出ません。
乳幼児はせきで呼吸ができず、くちびるが青くなったり(チアノーゼ)、けいれんが起きることがあります。肺炎や脳炎などの重い
合併症を起こします。乳児では命を落とすこともあります。
●破傷風とはどんな病気?
破傷風菌はヒトからヒトへ感染するのではなく、土の中にいる菌が傷口からヒトの体内に入ることによって感染します。
菌が体の中で増えると、菌の出す毒素のために、筋肉のけいれんを起こします。最初は口が開かなくなるなどの症状が気付かれ、
やがて全身のけいれんを起こすようなり、治療が遅れると死に至ることもある病気です。
患者の半数は本人や周りの人では気が付かない程度の軽い刺し傷が原因です。土中に菌がいるため、感染する機会は常にあります。
また、お母さんが抵抗力(免疫)をもっていれば出産時に新生児が破傷風にかかるのを防ぐことができます。
●ポリオ(急性灰白髄炎)とはどんな病気?
ポリオウイルスに感染しても、ほとんどの場合は症状がでず、一生抵抗力(終生免疫)が得られます。
症状がでる場合、ウイルスが血液を介して脳・脊髄へ感染が広まり、麻痺を起こすことがあります。
ポリオウイルスに感染すると100人中5~10人はかぜ様の症状があり、発熱を認め、続いて頭痛、嘔吐があらわれます。
また、感染した人の中で、約1000~2000人に1人の割合で手足の麻痺を起こします。一部の人には、その麻痺が永久に
残ります。麻痺症状が進行し、呼吸困難により死亡することもあります。
●ワクチンの副反応
主なものは注射部位の紅斑、硬結(しこり)、腫脹(はれ)、発熱がありますが、いずれも一過性で数日中に消失します。
重い副反応はなくても、機嫌が悪くなったり、はれが目立つときなどは医師に相談してください。
■接種年齢:生後3か月~7歳6か月未満
※三種混合と不活化ポリオの予防接種をしていない子ども
既にどちらかの予防接種を接種している方は、四種混合ではなく、それぞれの予防接種を受けてください。
■接種回数:全4回(初回3回、追加1回)※接種スケジュールは下記のとおり
【接種回数】
4回
【接種間隔】
●予防接種時期⇒第1期初回
生後3か月~1歳までを標準的な接種期間とする。
【接種方法】
20日以上、標準的には20日~56日までの間隔をおいて3回接種
●予防接種時期⇒第1期追加
【接種方法】
初回接種後6月以上、標準的には1年~1年半の間に接種
更新日:2014年4月17日