■BCG(結核)

BCG予防接種は生後12か月までに接種しましょう。

■接種対象者:生後12か月未満の者(標準接種時期は生後5か月~8か月)
■接種回数:1回

●結核とはどんな病気?
結核菌の感染で起こります。結核患者はかなり減少しましたが、大人から子どもへ感染することも少なくありません。
結核に対する抵抗力(免疫)は、お母さんからおなかの中でもらうことができないので、生まれたばかりの赤ちゃんがかかる心配があります。
咳やくしゃみをしたときに、飛沫(しぶき)と共に飛び散った結核菌を吸い込むと感染します。特に乳幼児は結核に対する免疫が弱いので、
全身性の結核症にかかったりして、重い後遺症を残す可能性があります。BCGは、髄膜炎などの重症になりやすい乳幼児期の結核を防ぐ
効果が確認されているので、生後12か月までに受けることになっています。

(主な症状)
肺結核(約80%)、結核性髄膜炎、骨・関節結核など
※重症化すると、死亡したり、重い後遺症が残る危険性があります

●ワクチンの副反応
接種後10日頃から、接種箇所に小さな発赤や小さいうみができることがあります。このような反応は接種後1か月頃が最も強くなりますが、やがて小さなかさぶたができ、接種後3か月頃には小さな傷痕のみとなります。
また、まれな反応として、接種後1か月~2か月後に脇の下のリンパ節が腫れることもありますが、通常は自然と治ります。

●コッホ現象
既に結核に感染したことがある子どもが接種したとき、接種後10日以内に接種箇所の発赤、腫れ、うみが生じます。
その後2週間から4週間後に腫れが治まり、小さな傷痕が残ります。このように治癒する一連の反応をコッホ現象といいます。
なお、コッホ現象と思われる反応が見られた場合は、結核の感染が疑われるため、すぐに接種医療機関を受診しましょう。